『1勝クラス(500万下)で取り扱いに困るのは前走地方に出走の馬』田中洋平
メインレース付近しか馬券を買わない人には、
気にならない存在だと思いますが、
1勝クラス(500万下)などの条件戦で取り扱いに困るのは前走地方の馬。
地方と言ってもJRAのローカル競馬場、
札幌、函館、新潟、福島、中京、小倉ではなく、
地方競馬全国協会(NAR)が運営する競馬のことを指します。
南関東(浦和、船橋、大井、川崎)や、
盛岡、笠松、園田などは、聞いたことがあるかと思います。
JRAで未勝利戦を勝てなかった馬は、
引退するか、地方競馬からの再転入を目指すスケジュールを組みます。
JRAで未勝利 → 地方で2~3勝 → JRAに再転入
このJRAに再転入する際は、500万条件に出走することがほとんど。
では下記の2頭の場合、どちらが強そうでしょうか?
A馬)前走JARの1勝クラス(500万下)で9着(1.2秒差)
B馬)前走NARの船橋で1着(0.7秒差の圧勝)
A馬はレベルの高いJRAで凡走しているけど、
B馬はややレベルの落ちるNARで圧勝しています。
どちらが強いのか?
迷いますよね。
そこで2014~2018年のデータで、
前走地方(NAR)で、今回JRAのレースに出走して1~3着なった馬。
これを抜き出して、成績をザーッと調べてみました。
そうすると、ある程度の傾向は見えたと思います。
盛岡には芝コースがありますが、
地方競馬はだいたいダートばかりです。
それも距離は「ダ1200m」と「ダ1400m」が主流。
JRAのレースに出走して1~3着なった馬の
地方競馬場での成績を見てみると、
◆ダ1200mの場合
1.14.0
◆ダ1400mの場合
1.30.0
上記のタイムを上回っている馬が多い傾向です。
ダ1200mの場合は、
良馬場で1分14秒0を切っている馬。
競馬場はどこでもOKで、
1分13秒7とかなら合格という感じですね。
ちなみに前走だけに限らず、
地方競馬で走っているうちに、上記タイムを一度でも上回っていればOK。
JRAに戻ってきても、なんとか勝ち負けまで行けそうというレベルです。
そこでさらにもう1ランク上、
「これならJRAでも通用!」という感じの厳選バージョンを記しておきます。
◆ダ1200mの場合
1.13.0
◆ダ1400mの場合
1.28.0
上記のタイムを切るような馬は、
JRAに戻っても、通用する認識で良いでしょう。
迎え撃つJRAのメンバーが激弱であれば、
甘いバージョンのタイムでOK。
反対にJRAのメンバーが
前走で掲示板前後に走っている馬が多い場合は、
厳格バージョンで取捨選択した方が良さそうです。
ぜひ参考にしてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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