『無観客競馬でローカル開催の回収率が100%を超える』田中洋平

 

全世界に蔓延するコロナウイルスの影響で、

2020年2月29日から無観客でレースを行っている中央競馬。

 

普段からネットに慣れ親しんだ我々は、

レースさえ開催してもえれば、それほど影響はないですよね。

 

ただ競馬場やウインズで酒を飲みながら叫んでいる、

オジサン連中からしたら、超大問題。

 

ウインズ浅草前にいたオジサンがテレビのインタビューで、

「コロナでウインズが閉鎖なんて聞いてないよ!」と嘆いていました。

 

私からしたら「えっ!知らないのかよ!」とビックリしましたが、

インターネットに繋がっていない人は、その情報が回ってこないのでしょう。

 

ということは、

このオジサン達がネットで馬券を買うなど、夢のまた夢ですよね。

 

時代の流れと、情報格差は恐ろしい。

 

我々はウインズ浅草にいたオジサンたちに負けないよう、

ネットを活用して、馬券力をアップしていきましょう。

 

そこで競馬関係のネット記事を読んでいると、

「無観客競馬だと1番人気の馬が強い!」というのをチラホラと見かけます。

 

実際にそうなのか?を、3月16日現在で調べてみましょう。

 

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 85- 43- 32- 56/ 216 39.4% 59.3% 74.1% 91 95
2番人気 34- 45- 36- 101/ 216 15.7% 36.6% 53.2% 63 80
3番人気 23- 35- 30- 128/ 216 10.6% 26.9% 40.7% 64 77
4番人気 15- 22- 28- 151/ 216 6.9% 17.1% 30.1% 61 63
5番人気 14- 11- 21- 170/ 216 6.5% 11.6% 21.3% 74 58
6番人気 12- 15- 21- 167/ 215 5.6% 12.6% 22.3% 93 83
7番人気 12- 13- 15- 175/ 215 5.6% 11.6% 18.6% 111 88
8番人気 5- 10- 11- 187/ 213 2.3% 7.0% 12.2% 50 68
9番人気 6- 7- 8- 187/ 208 2.9% 6.3% 10.1% 136 68
10番人気 2- 4- 1- 188/ 195 1.0% 3.1% 3.6% 45 30
11番人気 1- 4- 4- 171/ 180 0.6% 2.8% 5.0% 33 55
12番人気 1- 1- 6- 145/ 153 0.7% 1.3% 5.2% 32 90
13番人気 2- 2- 1- 130/ 135 1.5% 3.0% 3.7% 110 98
14番人気 2- 4- 0- 105/ 111 1.8% 5.4% 5.4% 97 74
15番人気 2- 0- 0- 94/ 96 2.1% 2.1% 2.1% 226 44
16番人気 1- 0- 1- 77/ 79 1.3% 1.3% 2.5% 395 85
17番人気 0- 0- 0- 12/ 12 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
18番人気 0- 0- 0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

 

 

ウワサ通り、1番人気の成績と回収率がアップしていますね。

 

1番人気 33%

2番人気 18%

3番人気 13%

4番人気 9%

5番人気 7%

6番人気 6%

 

上記がザックリとした平均勝率ですが、

2~4番人気の分を、1番人気が吸い上げている感じでしょうか。

 

イレ込んだりする気性難の馬が、

無観客によってリラックスできるから、1番人気の馬が能力を発揮できる。

 

このような仮説を立てている人もいますが、

それなら2番人気や3番人気の馬だって、スムーズに能力を発揮できるはず。

 

1番人気の馬だけが、

無観客によってリラックスできるとは、おかしな話になりますよね。

 

だから馬はそれほど影響を受けていない。

 

それよりも人間なんじゃないか?と私は考えています。

 

ようは1番人気のプレッシャーというやつですね。

 

場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
中央開催 55- 25- 23- 41/144 38.2% 55.6% 71.5% 84 90
ローカル 30- 18- 9- 15/ 72 41.7% 66.7% 79.2% 103 104

 

 

これは1番人気だけを抜き出して、

中央開催(中山、阪神)と、ローカル(中京)に分けたデータ。

 

第3場のローカル開催は、成績もよく回収率が100%を超えています。

 

トップジョッキーが集う中央開催に対して、

ローカル開催は若手が集まる傾向なのはご存じの通り。

 

未熟な若手騎手の方が、

1番人気のプレッシャーをモロに受けやすい。

 

ということですね。

 

では1番人気の馬を抜き出して、

騎手の年数別に成績を見てみましょう。

 

騎手分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
初年 3- 0- 1- 1/ 5 60.0% 60.0% 80.0% 166 102
2年目 7- 4- 1- 2/ 14 50.0% 78.6% 85.7% 120 105
3年目 3- 5- 0- 0/ 8 37.5% 100.0% 100.0% 121 137
4~10年 18- 14- 9- 15/ 56 32.1% 57.1% 73.2% 75 98
11~20年 32- 7- 13- 24/ 76 42.1% 51.3% 68.4% 89 84
21年~ 18- 11- 6- 12/ 47 38.3% 61.7% 74.5% 88 94

 

1~3年目の騎手の成績が良いですね。

 

やはり騎手は、1番人気のプレッシャーをかなり感じているようです。

 

1レース16頭のうち、

勝てるのは1頭だけだと藤田菜七子騎手が言っていました。

 

だから1番人気で負けた騎手にも、やさしい声をかけてあげましょう。

 

私は14日(土)中山6レースで、

2番人気のメメントモリの馬券を持っていました。

 

しかしヒューイットソン騎手が、インでどん詰まり。

 

それも前が1頭だけという奇跡のどん詰まりが面白すぎて、

許してあげることにしました。

 

ヒューイットソン騎手どん詰まりの動画はこちら

 

みんな好きで負けているわけではない、ということですね。

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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