『桜花賞制覇のデアリングタクトはオークスを勝てるのか?』田中洋平

 

重馬場で行われた2020年の桜花賞は、

デアリングタクトが強烈なパフォーマンスを見せて優勝。

 

ハイペースで逃げるスマイルカナと、

1番人気のレシステンシアを捕まえに行く脚は見事でしたね。

 

グイグイと坂を駆け上がる姿は、

直線半ばで勝利を確信させるほどの力強さがありました。

 

デアリングタクトの上がり3ハロンのタイムは36秒6。

 

もちろん上がりのタイムは出走メンバー中、1位です。

 

そして上がり3ハロン2位だったのが、4着だったクラヴァシュドール。

 

こちらは37秒1なので、デアリングタクトとの差は0.5秒。

 

デアリングタクトが、いかにスゴイ脚だったかが分かりますね。

 

しかしクラヴァシュドールもチューリップ賞2着の実績と、

前残りだった桜花賞で差してきての4着は立派。

 

この馬も、かなり強いと思うので今後も注目ですね。

 

そしてデアリングタクトはもうすでに、

牝馬3冠確定との呼び声が高い状態ですが、

桜花賞馬がオークスを勝利するのって、どれくらいの確率なんでしょう?

 

今日はこれを調べてみたいと思います。

 

過去10年のオークス馬は11頭。

 

これは2010年のオークスが2頭同着だったからですね。

 

蛯名正義騎手が騎乗するアパパネと、

横山典弘騎手が騎乗するサンテミリオンが中央競馬G1史上初の同着。

 

その後、アパパネは牝馬3冠を達成して、輝かしい競走馬人生をまっとう。

 

反対にサンテミリオンは引退までの13戦、

一度も3着以内に入れないという不振にあえぐ人生でした。

 

牝馬はデリケートなので、

1度レースに嫌気がさすと、持ち直すのが難しいとも言われていますからね。

 

少し話が逸れたので、本題に戻しましょう。

 

過去10年のオークス馬の前走出走レースは、以下の通り。

 

桜花賞(7頭)

忘れな草賞(3頭)

フローラS(1頭)

 

意外と多いのが、忘れな草賞から参戦した馬。

 

デビューが年末だったり年明けの1月で、

賞金が足りなくて桜花賞に間に合わなかった馬が多いので、

忘れな草賞は、残念桜花賞とも言われています。

 

2019年のオークス覇者、

ラヴズオンリーユーも11月と少し遅いデビューです。

 

そして2020年の忘れな草賞を勝ったのは、

ゴールドシップ産駒のウインマイティーという馬。

 

道中インでしっかり折り合って、

直線は馬群が一瞬開いたスキにスッと飛び込む操縦性の良さ。

 

そして先頭に立ってからは、

並んでくる他馬を抜かせない勝負根性が光りました。

 

お母さんは地方の重賞でちょこっと活躍していた程度で、

兄弟もパッとした馬がいない感じの地味な血統。

 

しかしお父さんがゴールドシップだけに、

大化けが期待できるかもしれませんね。

 

オークスが楽しみな存在です。

 

で、いよいよ本題の桜花賞に参りましょう。

 

過去10年で桜花賞経由でオークスを制覇したのは7頭。

 

10年 アパパネ(桜花賞1番人気1着)

12年 ジェンティルドンナ(桜花賞2番人気1着)

13年 メイショウマンボ(桜花賞4番人気10着)

14年 ヌーヴォレコルト(桜花賞5番人気3着)

16年 シンハライト(桜花賞2番人気2着)

17年 ソウルスターリング(桜花賞1番人気3着)

18年 アーモンドアイ(桜花賞2番人気1着)

 

こうやって見ると、

桜花賞5番人気以内で3着までに入った馬の活躍が目立ちます。

 

勝率33% 連対率50% 複勝率67%

単勝回収率131% 複勝回収率98%

 

上記の条件に合致する馬の成績が、このようにプラス回収。

 

2020年で言えば、

デアリングタクトとレシステンシアの2頭が合致しますね。

 

過去データから導き出すと、

桜花賞4着以下から、オークスで巻き返したのは2頭だけ。

 

逆転はなかなか難しそうです。

 

桜花賞組はすでに決着がついているとみて、上位2頭でOK。

 

そしてオークストライアルのフローラS組も要注意。

 

過去10年で連対馬5頭を輩出しています。

 

今年は4月26日に行われますが、

昔は1~3着馬にオークスの優先出走権が付与されていました。

 

しかし2018年から2着までの馬に変更。

 

こちらも傾向がハッキリしていて、

過去10年、フローラS4着以下の馬がオークスで3着以内に入ったことはなし

 

だから注意するのは、フローラS3着までの3頭だけでOKなのです。

 

デアリングタクトとレシステンシアは、

舞台やレース環境が変われば、まだ逆転があると私は見ています。

 

オークスはこの2頭を中心に、

ウインマイティーとフローラS組の3頭。

 

で、データ的には足りそうな感じですね。

 

また1番人気の連対率が70%、

複勝率が80%もあるので、

逆らわずに上手に馬券を組みたいところです。

 

ぜひ参考にしてください。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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