『天皇賞・春でキセキが負けることは決まっていた?』田中洋平
令和初の天皇賞・春は1番人気のフィエールマンが制しました。
2018年 菊花賞(3000m)
2019年 天皇賞・春(3200m)
2020年 天皇賞・春(3200m)
このように長距離G1を3勝。
長距離が強い馬は近年あまりいなかった印象なので、
ステイヤー王の誕生は競馬ファンとして嬉しいですね。
昔であればメジロマックイーンに、
そしてミホノブルボンの3冠を菊花賞で阻止したライスシャワー。
そのライスシャワーは、
メジロマックイーンの天皇賞・春の3連覇も阻止。
刺客というあだ名を付けられていた馬ですね。
マックイーンの春天阻止が1995年なので、
あれからもう25年と考えると、月日が経つのが本当にはやい。
そしてその時にドハマりしたのが、
スーパーファミコンのダビスタ3とダビスタ96でした。
私はちょうど大学生で、お金も勉強する気もなかったですが、
時間だけはムダにあったから余計ですかね。
画面から消える暴走馬を作るために、
ナスルーラのクロス作りに励んでいた記憶があります。
そのダビスタで菊花賞や天皇賞・春を制覇するためには、
正攻法なら長距離型のリアルシャダイという種牡馬が、
一番良かったような気がします。
ちょっとうろ覚えですけどね。
では現代はどうなっているのか?
天皇賞・春の過去10年のデータを見てみたいと思います。
◆2011年
1着、ヒルノダムール(サンデー系)
2着、エイシンフラッシュ
3着、ナムラクレセント(サンデー系)
◆2012年
1着、ビートブラック(サンデー系)
2着、トーセンジョーダン
3着、ウインバリアシオン(サンデー系)
◆2013年
1着、フェノーメノ(サンデー系)
2着、トーセンラー(サンデー系)
3着、レッドカドー
◆2014年
1着、フェノーメノ(サンデー系)
2着、ウインバリアシオン(サンデー系)
3着、ホッコーブレーヴ(サンデー系)
◆2015年
1着、ゴールドシップ(サンデー系)
2着、フェイムゲーム(サンデー系)
3着、カレンミロティック(サンデー系)
◆2016年
1着、キタサンブラック(サンデー系)
2着、カレンミロティック(サンデー系)
3着、シュヴァルグラン(サンデー系)
◆2017年
1着、キタサンブラック(サンデー系)
2着、シュヴァルグラン(サンデー系)
3着、サトノダイヤモンド(サンデー系)
◆2018年
1着、レインボーライン(サンデー系)
2着、シュヴァルグラン(サンデー系)
3着、クリンチャー(サンデー系)
◆2019年
1着、フィエールマン(サンデー系)
2着、グローリーヴェイズ(サンデー系)
3着、パフォーマプロミス(サンデー系)
◆2020年
1着、フィエールマン(サンデー系)
2着、スティッフェリオ(サンデー系)
3着、ミッキースワロー(サンデー系)
あなたは気付きましたか?
気付きましたよね。
そうです、天皇賞・春はサンデー系の馬が強いのです。
過去10年、1~3着の30席あるうち、
サンデー系の馬が27席を占拠しています。
さらに2014年から2020年までは、
サンデー系の馬が1~3着をパーフェクトに独占。
京都の軽い芝が、サンデー系の馬に合うのか?
2020年の天皇賞・春で、
2番人気に推されたユーキャンスマイルは、
父親がキングカメハメハなのでミスプロ系。
3番人気に推されたキセキは、
父親がルーラーシップなので、同じくミスプロ系。
ちょー後付けですが、
この2頭には、そもそも出番がなかった可能性も。
ということで、菊花賞も調べてみました。
◆2010年
1着、ビッグウィーク
2着、ローズキングダム
3着、ビートブラック(サンデー系)
◆2011年
1着、オルフェーヴル(サンデー系)
2着、ウインバリアシオン(サンデー系)
3着、トーセンラー(サンデー系)
◆2012年
1着、ゴールドシップ(サンデー系)
2着、スカイディグニティ
3着、ユウキソルジャー(サンデー系)
◆2013年
1着、エピファネイア
2着、サトノノブレス(サンデー系)
3着、バンデ
◆2014年
1着、トーホウジャッカル(サンデー系)
2着、サウンズオブアース(サンデー系)
3着、ゴールドアクター
◆2015年
1着、キタサンブラック(サンデー系)
2着、リアルスティール(サンデー系)
3着、リアファル(サンデー系)
◆2016年
1着、サトノダイヤモンド(サンデー系)
2着、レインボーライン(サンデー系)
3着、エアスピネル
◆2017年
1着、キセキ(サンデー系)
2着、クリンチャー
3着、ポポカテペトル(サンデー系)
◆2018年
1着、フィエールマン(サンデー系)
2着、エタリオウ(サンデー系)
3着、ユーキャンスマイル
◆2019年
1着、ワールドプレミア(サンデー系)
2着、サトノルークス(サンデー系)
3着、ヴェロックス(サンデー系)
菊花賞は30席のうち、21席がサンデー系。
天皇賞・春ほど、極端な傾向ではないですね。
ただ近5年に限れば、
15席のうち、12席がサンデー系ではあります。
ディープインパクトとキングカメハメハという
種牡馬界の2大巨星が亡くなりましたが、
血統の大きな変革はきっと起きないでしょう。
芝の長距離は軸馬も穴馬も、大穴馬もサンデー系。
そしてミスプロ系は押さえとして扱う。
それ以外の系統は、今のところ無視でOK。
という感じでしょうかね。
何かの参考になれば幸いです。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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