『前走2着馬をバッサリと切り落とせるタイミングはここ』田中洋平
前走の着順で、今回の人気が作られている競馬。
これは疑う余地はないでしょう。
そしてオープンクラス以外の条件戦は、
1着になると、次走は上のクラスに昇級することになります。
1位が抜けて、あとは弱い馬が残る、という構造ですね。
そんな中、次走で中心的存在になるのが前走2着馬。
一番強い前走1着馬が抜けたのだから、次に強いのは前走2着馬。
これは当たり前の原理で、
今回の優勝最有力候補、キングオブキングスでしょう。
そんな前走2着馬をバッサリと切ることができれば、
いかがですか?
前走2着馬を消せる=人気馬を1頭消せる、
ということなので、オッズ的に有利に馬券を組めるでしょう。
ではその消せる前走2着馬を考えて行きましょう。
まず前走の人気に注目しましょう。
1番人気で2着と、9番人気で2着。
同じ2着ですが、
前者は前評判通りの実力だったが、1着馬が強かった。
または4コーナーでポジションを下げる不利があり、
鬼脚を使って追い上げたけど、届かなかった。
というケースが多いでしょう。
次に前走9番人気で2着だった後者は、
隠れた才能を誰も見抜けずに9番人気に甘んじていただけ。
というケースもあれば、
ただ単に展開が向いただけだったり、騎手のファインプレー、
道悪馬場の適性があったなどのラッキー要素を含むものあります。
つまり穴馬の2着好走は、本当の実力とは限らない。
こんなことは少し競馬をかじっていると見抜けそうなものですが、
レースを見ていると、前走穴馬で2着だった馬が人気になっていたりします。
上記は2着馬の前走人気別のデータです。
前走の人気が低いほど、今回の好走率が下がるのが分かると思います。
前走6番人気以下だった馬だけを抜き出すと、以下の通り。
勝率13% 連対率25% 複勝率37%
単勝回収率65% 複勝回収率74%
このように回収率が低くて厳しい成績ですが、
これにもう1つ、ある要素を加えてもっとガッカリさせましょう。
それは騎手という要素。
通常、前走2着馬は、
今回の優勝最有力候補なので、誰もが乗りたいと思うはず。
武豊騎手だって、福永祐一騎手だって、
池添謙一騎手だって乗りたいでしょう。
ルメール騎手だって、
戸崎圭太騎手だって、若手の横山武史騎手だって乗りたいと思います。
しかし!
デビューから21年以上経つベテランは、
成績がイマイチ振るいません。
前出の武豊騎手、福永祐一騎手、池添謙一騎手などが、
これに該当するのですが、
前走穴馬の2着にベテランが騎乗すると散々の結果に。
勝率11% 連対率22% 複勝率35%
単勝回収率49% 複勝回収率68%
上記のように最悪の単勝回収率になります。
この理由ですが、
ベテランは馬の手応えが怪しいと、追わないから。
ではないかと思います。
前走穴馬だった2着馬は、そもそも能力が足りないケースが多い。
だから若手はゴシゴシと追って前めにつけて、
粘り込みを狙ったり、
見習騎手は軽い斤量を活かした騎乗をする。
しかしベテランは出たなりのポジションをキープして、
直線でチャンスがないなと思えば、馬をいたわって無理には追わない。
これでは少し能力の足りない前走人気薄の2着馬は、激走できないでしょう。
だから人気に推されるも、凡走するケースが多いのだと思います。
21年以上のベテラン騎手と言えば、
幸英明騎手、和田竜二騎手、柴田大知騎手、武豊騎手、
福永祐一騎手、古川吉洋騎手、横山典弘騎手、池添謙一騎手など、
トップジョッキーが名を連ねます。
だから前走2着馬と言えば人気になることが多いけど、
実はそのまま馬群に沈むケースが多い。
だから馬券から外したら面白いよ!という提案でした。
ぜひ参考にしてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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