『紫苑S 2017の穴馬探し予想PART1』シベリアン

 

「紫苑S」の穴馬探しを
お届けします。

 

いよいよ、次週末から
中山&阪神で「秋競馬」が
スタートします。

 

紫苑Sは、中山の
開幕日を飾る重賞として
行われる秋華賞トライアル。
3着馬までに秋華賞への
優先出走権が与えられます。

 

土曜施行のレースですので
さっそく考察ポイントを
お伝えしていきしょう。

 

なお、当レースは昨年から
昨年から重賞に格上げされて
いますが施行時期や施行条件、
秋華賞トライアルとしての
位置付けは、オープン特別と
して行れていた一昨年までと
全く変わりありませんし、
今の距離に変更されたのが
(ちょうど10年前の)
2007年からですので、
ここでは近10年の紫苑Sの
レースの結果・傾向を参考に
考察を進めていきます。

 

今回は紫苑Sの「大きな
キモ」の2ポイントに
絞ってお伝えします。

 

 

 

【ポイント1】
タフなペースで流れるため
毎年やたら「差し」が届く

 

→2007年以降の紫苑Sの
前後半ラップを診てください。
(新潟施行の14年は除く)

 

2007年 前半59.0 後半60.6 △前傾1.6秒
2008年 前半59.8 後半59.6 ▼後傾0.2秒
2009年 前半60.0 後半60.4 △前傾0.4秒
2010年 前半57.7 後半61.1 △前傾3.4秒
2011年 前半59.1 後半59.1 -前後半イーブン
2012年 前半58.9 後半59.5 △前傾0.6秒
2013年 前半58.9 後半59.7 △前傾0.8秒
2015年 前半60.6 後半59.6 ▼後傾1.0秒
2016年 前半59.6 後半60.1 △前傾0.5秒

 

前半 →レース前半1000m
後半 →レース後半1000m

 

△前傾→前半1000mのほうが
後半1000mよりも速かった
いわゆる「ハイペース」のレース
▼後傾→前半1000mのほうが
後半1000mよりも遅かった
いわゆる「スローペース」のレース

 

 

普通、芝2000m戦ですと
前半1000mが61秒~
62秒かかるスロー戦が
全く珍しくありませんが
この紫苑Sは違います。
上記のように近10年で最も
掛かった年でも60.6秒。
毎年、前半が60秒を切る
ような淀みないペースで
流れるのです。

 

その結果、ほとんどの年で
「前半1000m」のほうが
「後半1000m」よりも速く
流れる前傾ラップになります。
近年の芝2000m戦としては
珍しい現象と言えます。

 

2010年などは、いくら
馬場がカチカチだったとは
いえ、前半1000m57秒7!
とんでもない前傾ラップに
なりました。昨年も、前半が
速く流れたことで上がりが
掛かっています。

 

紫苑Sに出走する大半の馬が
条件馬。つまり「秋華賞への
優先出走権が獲得できる
ラストチャンス」です。

 

ゆえに、出走馬の大半が
(クラシック参戦の最後の
チャンスということで)早く
仕掛ける→前傾ラップになる→
3歳牝馬にとってタフで厳しい
ペースになる→直線で各馬が
バタバタに…そんなシーンが
毎年繰り返され、その結果、
「開幕週なのに差しが届く」
傾向が頻繁に現れるのです。

 

実際に、2007年以降の
当レースで馬券圏に好走した
全27頭中、19頭が中位より
後ろからの差し・捲り・
追込に構えていた馬でした。
昨年も後ろに構えていた馬の
ワンツースリー。

 

紫苑Sが行われるのは
野芝オンリーで行われる
秋の中山の「初日」ですから
鞍上が普通に運んだつもりでも
(馬場の状態が良いため)
想定していたより速く流れて
いた…ということもおそらく
少なくないのでしょう。

 

なお、紫苑Sと同じ「中山の
芝2000mのトライアル」で
ある弥生賞は、下記のように
前半1000mが毎年ゆったり
流れます。紫苑Sとは真逆で
後傾ラップの連発。

 

2008年 前半61.8 後半60.0 ▼後傾1.8秒
2009年 前半62.0 後半61.5 ▼後傾0.5秒
2010年 前半63.6 後半62.5 ▼後傾1.1秒
2011年 前半61.7 後半59.3 ▼後傾2.4秒
2012年 前半63.1 後半60.8 ▼後傾2.3秒
2013年 前半61.6 後半59.4 ▼後傾2.2秒
2014年 前半61.2 後半60.2 ▼後傾1.0秒
2015年 前半61.3 後半60.5 ▼後傾0.8秒
2016年 前半59.5 後半60.4 △前傾0.9秒
2017年 前半63.2 後半60.0 ▼後傾3.2秒

 

 

弥生賞の場合は、紫苑Sと
違って既に(収得賞金的に)
本番への出場権を持っている
馬が多く出走する=しかも
本番(皐月賞)と全く同じ
舞台・条件で行われるため
出走各馬の試走の色合いが
非常に濃く、紫苑Sとは
真逆の「スローペースからの
高速上がり勝負」になる
ことが多いのです。

 

 

 

【ポイント2】
「重賞連対実績」を持つ
人気馬が、サッパリ走らない

 

→近10年の当レースに
「すでに重賞で連対した
実績を持っていた」
5番人気以内の馬は
14頭出走していましたが
トータル成績は、なんと
(0.0.4.10)。

 

人気上位馬なのに、1頭も
連対していないのです。

 

重賞に格上げされた昨年は
当傾向が変わるかも…とも
思っていましたが、結局、
昨年も「対象馬」3頭が
3着・5着・16着。
連に届きませんでした。
傾向はまったく変わらず。

 

重賞連対実績を持っている=
G1秋華賞に出走するための
収得賞金に余裕があるという
ことですから、この紫苑Sで
勝負を賭けてくる必要が
全くない=勝負気配が弱い=
好走しないというワケです。

 

 

 

 

以上2点を鑑みたうえで、
今年の推奨馬をPART2で
会員様にお伝えします。

 

PART2・穴馬結論編に続きます。

 

 

 

投稿者プロフィール

シベリアン
シベリアン
高い情報収集能力で他を圧倒する予想家
2010年に発表した競馬教材「マグマの法則」が異例の大ヒットとなり業界で一躍有名に。高い情報収集能力から導き出される論理的な予想と、読み込ませる文章力にファンが多い。ザ・シークレット・ホースで『穴馬結論編』を公開中。